当社は、リスク管理の基本方針となる「リスク管理方針」を制定しています。この方針には、当社の戦略および事業目標に関連して取るリスクを明記したリスクアペタイト方針への遵守状況をモニタリング・監督することや、リスクオーナー部門によるリスク管理に対して、リスク管理統括部門が牽制機能を発揮することなどの基本スタンスを定めています。こうしたリスクの管理を強化する取組みにより、事業の健全性を確保しつつ企業価値の拡大を図っています。

統合的リスク管理体制として、リスク管理統括部門担当執行役員、およびリスク管理統括部門を設置し、リスクを包括的かつ一元的に管理しています。また、リスクカテゴリーごとにリスクオーナー部門を定めるなど、網羅性の確保に努めています。さらに、エマージングリスク※、コンダクトリスク※、および気候変動リスクの管理体制の構築、ならびにリスクカルチャーの醸成の強化を図っています。内部監査部門は、独立的および客観的な立場からリスク管理方針に係る内部統制環境と有効性を評価する責任を負います。

また、保険リスク、資産運用リスクなどのリスクカテゴリーを統合したリスク量と自己資本を比較し、自己資本管理規程などに定めた基準に照らして資本水準に問題がないかを確認しています。さらに、大規模な集積損害の発生や市場環境の大幅な悪化、サイバー攻撃などを想定したストレステストを実施し、資本の充実度や流動性に与える影響を検証しています。

※ エマージングリスクとは、ある時点では十分なリスク認識が困難であるものの、環境変化などにより新たに発現または変化する可能性がある新たなリスクをいいます。

※ コンダクトリスクとは、当社の役職員の行動が社会規範から逸脱し、適切に行われないことにより、顧客保護、市場の健全性、有効な競争などに関して、社会的な期待に応えられないリスクをいいます。